天國の六つの箱的劇情簡介 · · · · · ·
高知県內の各所の人々、風景、出來事などをカメラに収めた、記録映畫風アート・フィルム。監督は「エクスタシーの涙/恥淫」の大木裕之。95年2月に開催された展覧會「クールの時代/美術のノイズ・ミュージック」展への出品作品として、高知県立美術館が企畫・製作を行い、大木監督に製作を依頼した異色作である。作品は一見脈絡のない畫の數々を、脈絡なく1パート10分の6つのパートに分けて構成している単なるイメージ映像のように見えるが、全體からは全てが大木監督を中心に緊密に結ばれていることが分かってくる。95年作品。96年ベルリン國際映畫祭フォーラム部門ネットパック賞受賞のほか、各國の映畫祭から招待を受けている。
「HEAVEN−6−BOX 天國の6つの箱」は1994年の9月・10月・11月 の3ヵ月に渡り、高知県內各所での出來事や人々の表情、風景のうつろいを追い求め、 そしてカメラに収めた作品である。この3ヵ月の時間は6つの」箱」に分けられており、 それぞれの」箱」が獨立した內容で構成されている。大木裕之にとって特別の場所であるJR旭駅前広場に佇み、瞑想する橋本大二郎。破壊パフォーマンスを繰り広げる老蕓術家や、あてどもなく街を仿徨する青年。そして刻々と表情を変える陽のひかり。 全編に流れるテクノ・ハウスとアンビエント・ノイズ。スナップのように映しだされる映像と時間軸が見事に交錯し、色彩、空気、感性がノイジーに光り輝くこの作品は、大木裕之が観るものに放射するヒーリング・ムービーとも言える魅力を持ちえている。